「地域密着型福祉全国実践セミナーin室戸」アンケート結果

回収145(記名64/無記名81)

■ 当事者発1/進化する「富山型デイサービス」の本音を語る

「その人が生きているだけ、そこにいるだけでいいんです」という言葉が心に沁みました。

自分の言葉で発表できる場や、その場で発言できる姿に勇気をもらいました。

スタッフ発でなく、利用者の声を発信されたことはすばらしく、こういう企画をマスコミなど動かして、全国にどんどん広めてほしい。

“住みなれたところですごし続けたい”は、皆が望むところであり、そのためには「富山型デイサービス」は地域の中で一番たいせつだと思う。全国へ広げていく、この思いを胸に、まず職場で自分のできることをしたいと思います。

壇上でも自然に誰かが誰かを助けていたり、高齢者の方が子どもさんをやさしい視線で見ていたり・・・と。スタッフと当事者の方、みんなが同じ目線でいっしょに居心地のよい場所をつくっていると感じました。

“あるがまま”を受け入れる、本当に大事なことだと思います。

こんな雰囲気が味わうことのできる、小さな施設でいいのでつくりたい、とさらに感じてしまいました。

「話ができるところ」「遊べるところ」が一番たいせつ。どんな人でも居場所が必要だということを再確認しました。

本音でしゃべれる環境をたいせつにしていきたいと思う。

■ 当事者発2/記念講演「三度の飯(めし)よりミーティング」

幻聴、妄想を抱える方へのイメージが変わった。自分で自分の状態を知り、周りの人間が受け止める環境にすることがたいせつだと思いました。

障害に対する差別など、自分自身はもっていないと思っていましたが、「統合失調症なのにすごいな」と感心している自分は、属性で差別している人間だったと痛感しました。

内面を逃げずに見つめて、仲間をたいせつにされていることに見習いたい気持ちでいっぱいです。

「人とのつながりの中で人は生かされている」これがべてるの家にはあることがわかりました。

富山型とは少し違う取り組み(ソーシャルワーカーの役割がよく見える)でしたが、共通する部分があることを感じました。それが地域ケアにおける核となっていく部分であり、これからの福祉が最も考えていかなければいけない部分だと思います。

地域の一人ひとりが変わることで、共生してすごす。まだまだ偏見が大であるが・・・、がんばろうと思いました。

本人からの発信が病気理解につながると思った。私たちも身近なところで本人の話を受信しなくてはと思う。

仕事で忙しく“うつ”になり、今も療養中です。一度ぜひ、べてるの家に行きたいと思いました。
自分の地域にこういう居場所がなく、全国から集まっていくのだと思う、とても複雑です。生まれて住み慣れた地域で暮らせるのは、まだまだ難しいのだと感じました。

■当事者発3/「地域で暮らしたいと思うけど・・・本当にこれで暮らせるの?」

本音のぶつかり合いに驚きました。
地域の理解も重要ですが、暮らしたい気持ちを素直に出し、生きている姿に感動しました。
難病に対する理解の低さがわかり、勉強しよう!と思いました。
今回のような企画は、「一般の方」への発信があったのでしょうか?もっともっと困っている家族(国民)からの大きな声が必要と思うのですが・・。
女性のパワー、というか、母親の強さをひしひしと感じました。
富山型の理念と、富山から発信する共生ケアの最も伝えたいことが素直に伝わる内容だったように思います。
実践者の問題提起、課題、状況等が出されたなかで、何をどうしたらいいのか、もう少しまとめてほしいと思いました。
世論を力にしていくことと、それと同時に現実に生き、生活している今をどう支えるのか、この2つの視点が必要だと改めて思いました。
壁というものは誰の中にでもあるのかなあと思いました。私たちの中にも当事者の中にも・・・、本当の意味でのコミュニケーションがとても大事だと強く思いました。

■基調講演「まちの中で暮らすことのハードルを越えるために必要なこと」

現在の日本における問題点(弱者への差別等)を突きつけられる思いでした。
「障害のある子の親」としての立場だけでなく、広い視点で他の人を受け入れながら物事を考え話してくださり、目からうろこの気持ちになる場面が何度もありました。
問題は大きいけれど、できることを一つひとつしていきたいと自らの方向性を改めて考えさせられました。
心が痛む内容と救われる内容と、そして具体的な学びもありとても良かったです。
知的障害者の支援のための実例を、たくさん話してくださったことが、とても良かったです。
障害者といわれる人と健常者の違いとは、本当は何だろうかと考えさせられました。

■実践報告〜地域共生ホームにおけるターミナルケア、看取りの体験〜

看取りとどう関わっていくのか、私もまだ体験がありませんので、とても参考になりました。受け入れる力、職場の皆と考えたいと思います。
椅子に座っての話・・・びっくりでした。でも雰囲気がとっても良かったです(参考にさせていただきます)。
本音で語る現場の話は、もっと機会を増やし発信できる場をつくってほしい。
死を生活の一部と考え、恐れないケアを考えられている阪井さんの考え方はとても新鮮で、共感できました。
対象者が医療によって回復できるか、できないかを見極めるのは難しい。人間は死を他者に見せることで、他の人間を育てるという考え方は、私にとって大きな収穫でした。
「子どもの誕生が人の死と同じ」といった言葉にとても印象づけられました。
現状では家で死ぬことは難しい。でも死は当たり前のことであるとの話は日頃の思いと同じで共感しました。

■パネルディスカッション

現場の方の話をもっと聞きたかった。
富山型をどうわが地元で進めていったらいいのか、ヒントをもらえました。
行政職に対して、少しイメージが変わりました。戦うのでなく仲良くし、「ともに地域のために」という視点のたいせつさを学べました。
コーディネーターがパネラーの立場や位置づけをしてくださったので、たいへんわかりやすくおもしろかった。
共生型の普及のために、行政が施策をすすめていくことの実践について、もう少し具体的な部分も聞けたらよかった。
行政とともに歩む原点をいただきました。
内容が盛りだくさんすぎた。テーマを絞って集中して議論してほしかった。

■まとめのセッション

もっと話を聴きたい内容でした。このセッションをあらためて全国へ発信してほしいと思いました。
国・県・民間のトップレベルの人の話が聞けて良かったです。富山県の流れがよくわかりました。
国、自治体の役割について、明確にしていく具体的な意見と、今後のこと、これからの道筋などの話に発展したのは良かったと思います。
実践者、研究者、行政の最前線のリアルな討論は、胸のすく思いでした。
要点が伝わりにくかったのが残念です。しかし、細かいところで得るところは多くありました。
すごいメンバーでしたが、名前の呼び方だけで親しみが持てて楽しかった。わかりやすさも一番でした。
多種多様な立場から話をされ、それぞれの立場があることがわかった。それぞれが自由に意見を闘わせることが、そして素直に認め合うことが、多様性、共生につながると思う。
たいへんおもしろかったです。苦労しながら社会は変わるんだと思いました。